『伊藤建築山田写真店』に伊藤さんが寄せてくださった文章を掲載いたします。
山田さんの撮る写真には、「空気」や「雰囲気」が写っています。何よりもファインダーを通して見ている彼女の視点・視線が新鮮で、肩肘張った「狙っている」感もなく(もちろん被写体を狙ってはいるのだけれど)、見ているだけで心地の良い風が吹き渡る感があります。
そんな山田さんの写真を見て、自分の設計した空間の撮影を御願いしたのがもう4年程前になります。普段、建築を「生活のうつわ」として、使いはじめてからの生活感や空気のことを常に気にしながら設計をしていますが、そんな建築に対する私のスタンスを、彼女に写真をもって表現して頂いてます。最近、かなり撮りたまったので自社サイトで(勝手に・笑)彼女のギャラリーを作ってしまったのだけれど、どれも空間の「空気」や「雰囲気」を伝えてくれています。
今回の山田写真店は、彼女に撮って頂いた私の自宅の写真を展示して頂けるとのことで、少々(かなり)気恥ずかしいのですが、空間の「空気」や「雰囲気」が伝わればと思っています。
ちなみに、彼女と最初に出会った時の『閑』展は、元々家具の製作工場だった所で開催されていました。その家具工場は、このギャラリーいさらの真向かいにありました。
建築店主:伊藤寛明