evam eva yamanashi 「うちなる光-stillness-」の展示期間、週末はあと2回を残すのみとなりました。
わたしは2月25日(日)、3月4日(日)の2回の日曜日、そして3月5日(月)の最終日を在廊させていただく予定です。

 

evam eva yamanashi が昨年の3月に誕生し、それまでもevam eva から生まれるものに日々のよろこびをいただいてきた私にとって、大好きになる場所であることは間違いないと思っていました。

 

初訪問は夏のおわり。

細やかで丁寧でおこころのこもったしつらえ、おもてなしに、あたたかい気持ちでいっぱいの素敵な時間を過ごしました。

そして深まりゆく秋を感じながら再訪、展示はいちばん寒い季節に始まりゆっくり春に向かっていきました。

 

 

横浜に住んでいる私は、先ず八王子駅まで横浜線、そこから「特急あずさ」に乗って1時間、中央線らしい木々の光をたのしみながら勝沼のブドウ畑をぬけて甲府駅に到着します。
甲府駅からevam eva yamanashiまではバスか車ですが、ひろびろとした盆地を走る車が、川を渡るときに美しい山並みにぐるりと囲まれる瞬間があって、目と心が洗われるような気持ちになるのでした。

 

到着すると長屋の門に出迎えられ、一歩足を踏み入れると、おだやかで凛とした空気に包まれます。

お洋服が並ぶ「色」お食事やお茶がいただける「味」そしてギャラリー「形」と3つの建物がやわらかい森のなかに点在し、芝生がひろがる広場から眺める山並みがまた、ため息が出るほど美しく、この風景を日々みつめてきた人々の手によって生まれるからこそ、このお洋服なのだと確認するのでした。

 

先週も在廊させていただいていましたが、ゆっくりとあたりが暗くなってきたのでそろそろ帰ろうかーとギャラリーの外に出たら、お庭からのぞむ空のグラデーションとその中心に浮かぶ細ーい月が、心に沁みました。

 

その景色に見送られながら、甲府をあとにしました。

 

このたびの展示は、山本玲子さんが「うちなる光」として雑誌『未明』(間もなく発刊と伺っています)の企画のために山本昌男さんと私の写真作品を組み合わせて平面におさめられたものを、空間として立ち上げてくださいました。

作品のセレクションから配置にいたるまでを玲子さんが考えてくださって、私には到底できない素晴らしい展示となりました。

 

私は今回の展示をとおして、山本昌男さんの作品にある「優しさ」をとっても感じました。
昌男さんという人そのもの、その優しさは私たちの心を温め、昌男さんのユーモアは私たちをちょっとだけ鳥にしてくれる。
鳥になって俯瞰したとき人間界にたくさん愛が見えるから、また安心して人間に戻れるんだなと思いました。

 

展示を観てくださったみなさまは、どんなことを感じられたでしょうか?

 

【さて、電車でご移動される方へ参考情報です】

土曜日と日曜日のおすすめスケジュールをご紹介させていただきます。
8時30分新宿発の「あずさ7号」で甲府へ。(八王子は9時7分発)
甲府駅には10時15分に到着。
甲府駅南口のバスターミナル3番線から「豊富」行き、10時31分発のバスに乗ります。
山並みを眺めながらバスに50分ほど揺られて11時30分ごろ、終点「豊富」に到着。
ここから5分ほどで、evam eva yamanashiに着きます。

 

到着したら、先ずは「味」でランチ。

 

一の膳。

 

二の膳。

お席に限りがございますので、ご予約されたほうが安心です。(電話:055-267-8342)

小さなお子様連れも歓迎してくださいます、おとりわけしてお食事を召し上がってください。
3000円の「お膳」をゆっくり味わえます。美味しい。店内も器も何もかもすてきでいっきに幸せになります。

 

山梨の日本酒もとっても美味しいので、アルコールOKな方は是非召し上がってください。

(先週は両親がきれくれて日本酒が美味しすぎて、わたしは飲みすぎました)

ランチのあとは、お隣の茶房でゆっくりお茶を愉しめます。

 

小さいお子さんが退屈されたら、お庭で走り回ったり、実や葉っぱをひろったり、たくさん遊べます。

 

「色」でお買い物をゆっくり楽しみ「形」でさらにゆっくり過ごします。
お庭でゆっくり。
そうこうしているうちに夕方、淡いグラデーションの空に浮かぶ月がかがやく時間がやってきます。

 

先ほど降りたバス停に、17時5分始発のバスが待っていますので、甲府駅へ戻ります。
18時5分甲府駅発の「あずさ28号」でゆっくり日常へ。
私は、駅にあるデパートで甲州発酵柿の葉寿司「甲斐サーモン」と「アワビの煮貝」のお寿司を買って車内でのんびりしながら軽い晩御飯するのがお気に入りです。(ビールにも合います)

 

なお、お車のある方には絶景温泉「みたま湯」さんや「道の駅とよとみ」に足をのばされるのもおすすめ、それぞれに、ほどなく到着します。

 

私もあと2回の訪問が楽しみです。
展示期間最後の日曜日、3月4日(日)には青柳拓次さんのライブが待っています。
これについては、また書かせていただきますね。

みなさまもぜひ、山笑う春の甲府へお出かけくださいませ。