9回目の結婚記念日を迎えた立秋の夜、秋の風がふわーっと吹いて、とても暑かった夏もちゃんと終わりに向かっていること、なんだかさみしくもなりました。
それから半月してわっちゃんは3歳の人になり、さらに1か月が過ぎようとしています。
お洋服の着脱はほとんどひとり。自分で選んで、自分で着る。靴も自分で選ぶ。この日は全身ピンクでした。
この3年ちょっとを振り返ると、知らないことや間違いだらけで、わっちゃんに苦労ばかりかけた母ちゃんでした。
ここまで健やかに育ってくれたのは、わっちゃんが産まれながらに授かった生命力の素晴らしさと、みなさまに助けていただいたおかげというほかありません。
「親があっても、子は育つ」とは本当だ、こちらはひたすらわっこ先生に勉強させてもらっています。
夏休みに帰省した際、母が「本当に怒らないわねぇ、感心しちゃうわー」と言っていて、わっちゃんがあれやこれやと主張するのを、そのまま私がのんびりと言いなりみたいになっている様子をちょっと心配に思ったようでした。
気になりつつも、娘の子育てに口を出すまいと遠慮している母の気持ちも伝わってきました。
ちょうどその翌日に5人の子供を育てているスーパーママのお友だちに会ったので、「まだ一度も怒っていないの、怒る理由がないんだよー」という相談をしたら、「家で怒られていないと、外で怒られたときにショックが大きいかもしれないけれど、外でいろいろ怒られるだろうから、バランスはとれるんじゃない?」と答えてくれました。
言いなりになるわけではなくて、譲れないところは毅然と伝えるとして、どうせ私が怒ったところで迫力ないし、いいか、、、。
なーんていろいろ思いながらの夏休み明け、わっちゃんが登園時にとっても泣くようになり、激しい泣きの時期が3週間ほど続きました。
「あーちゃんがいいーーーーー」という泣き声(ていうか、ほとんど叫び声)が耳にこだましたまま電車に揺られて品川へ。
今の自分にできることといえば、短時間ではあるものの仕事を(できたら今日より明日、と一日ずつよりいっそういい仕事を)させていただいてから超高速でお迎えにいき、できるだけ家でわっちゃんとゆっくり過ごす時間をもつこと、そして、自身を省みてこだわり(きっと固定観念)を捨て続けることと、どんな時も受け容れること、信じて見守ることしかなく、、、先生たちにもご負担をおかけしていることも申し訳なく、切ない気持ちが続きました。
ひとつだけじゃない、いろいろな理由があったと思うのですが、泰子さんがシンプルに「疲れてるんでしょ」と言ってくれたり、先生が「遊びが、仲間が、わっちゃんにとっての癒しですから」とおっしゃって、行く道を照らしてくださいました。
そして仁じぃはいつものことながら、とっても高いところから温かい言葉をかけてくださるのですが、「あきちゃんも、いろいろな経験させられてるねぇ」とニッコリ。夜空を見上げると美しく光るお月様みたいな高みからたった一言で、気持ちを楽にしてくれる魔法のような言葉をかけてくださるのかと、後から思っても、何度思っても感動するなぁ。
わっちゃんはこれからも社会で生きていく中で、ずっと自分の望む環境にいられるわけではないし、自分ではどうにもならないことを受け容れていく力をつけていくことが必要で、どんな状況でも安定していられる心の育ちみたいなものを見守ることができたらよいのだけれど。
わっちゃんとしては精一杯主張し表現したいーという中で、泣きながらも、家を出るときにちゃんと自分で靴を履くし、抱っこされて園に向かうし、園に着けば大泣きしながらも先生に抱かれていく。
そうやって最終的には母に協力してくれていることを思うたびに、自分のいたらなかったところを、あれやこれやと考えました。
小さい人のことになると、学びの宝庫。何度でも軌道修正。
3日ほど前に、『ラチとライオン』という大好きな絵本を読んでいて、ラチが泣きながらライオンからの手紙を読むページで「どうしてラチは泣いているの?」と聞かれたので「ライオンさんがいなくなっちゃって、さみしいんじゃないかな?」と話したら
「にわはね、保育園であーちゃんに会いたくてさみしくなって、泣くことがあるけど、あれは大丈夫なの、泣く練習をしているの」と話してくれて、今朝は「昨日の朝泣いたのは、あくびが出ただけなの、泣いていないの」と言っていたので、何かを乗り越えつつあるのかなぁ、日々成長していて本当にすごいなぁと思いました。
泣いていいのだと思います、思いっきり泣けていいのだろうなー。
もう何百回と「あーちゃんがいい」「あーちゃんといたいの」って耳にタコができるほど聞かせてもらったけれど、そんなセリフもあと数か月で言わなくなるのかもしれない、遊びや仲間がますます生活の中心になっていくのだろうと思います。
そんな環境を、四季折々いつも整えてくれている保育園に本当に感謝しています。
昨晩は夕食のあと集中して机に向かっていて、「お勉強しているの」と言いながら30分、長かったなー。
こんなの6ページ分書いてました。
途中3-4回、「あーちゃん、がんばれって言って」と言われて「がんばれー」と言ったけれど、それ以外は本当に静かに集中していたので、私もゆっくり『スサノオの到来』という、観に行けなくて残念だった展覧会のカタログを楽しむことができました。
そんな中秋の名月の夜でした。
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