父はエンジニアで、「炭素」という材料を専門にしていました。
子供のころの記憶、B5版で『炭素』と毛筆で書いてある表紙の雑誌が居間に積んであり、休日の日に、父の仕事場にくっついていくと、机もあったけれど何やら実験室のような雰囲気もあり、子どもの目にはちょっと楽しそうに映るのでした。
あるとき父が運転する車の助手席に座っていて「仕事の日と、お休みの日と、どっちが楽しい?」と聞いてみたら、「そうだな・・・休みの日だな」と言っていたことを思い出します。その時は「そうか」と思っておしまいでした。
モノづくりのお仕事なので、やっぱり誰かに喜んで使ってもらえたら嬉しいだろうなーと想像します。
「炭素」という材料が、世の中でどんなふうに役に立っているのかなかなかイメージしにくかったのですが、このたび、全国発明表彰というところで表彰していただいたとのことで、新聞記事を読んだら、かなり具体的なことがわかりました。(今頃…)
そして、日立化成のウェブサイトの記事を読んでみました。
「炭素」は、リチウムイオン電池用材料で、リチウムイオン電池は、ノートパソコンや携帯電話などのモバイル機器、近年ではハイブリッド自動車・電気自動車、再生可能エネルギー向け蓄電池などにも使用されており、ますます用途が広がっているそうです。
「日立化成グループは優れたリチウムイオン電池用材料の開発と製造を通して、快適な生活環境作りと、子供たちにきれいな地球を残すため、これからも時代に先駆けて新たな技術と製品を創造してまいります」と書いてあって、「素晴らしい!」と思いました。(これも、今頃…)
http://www.hitachi-chem.co.jp/cgi-bin/japanese/release_show.cgi?ID=364
おめでとうございます & ありがとうございます。