今回の旅では、車が、全部悪いことを引き受けてくれたのでした。
一台目のPTクルーザーに次ぎ、二台目のムスタング。
ハイウェイ沿いで「カランカラン」と音をたてる。
今度はパンク。
ビーチパークに車を停める。
すでに日は暮れている。
作業しようにも月明かりだけが頼り。
またまた助けを求めるしかない・・・
7~8m先に車を停めていたご夫婦に声をかける。
「すみません、車がパンクしてしまって・・・」
「おやおや、ライトを当てられるよう車を移動させるよ」
「ごめんなさい、ホリデーを邪魔して・・・」
「聖なる夜は、みんなにとって聖なる夜のほうがいいのよ」
「ジャッキはある?僕は老眼だから、ちょっとこの説明書読んでみて」
よし、このあたりでいいみたいだね。タイヤはぴったりはまるかな?
サイズは合っているのかい?」
「どこから来たの?」
「日本です。実は車の故障、この旅で二回目で・・・」
「そうなの?車のトラブル以外は楽しんでいる?」
「はい、おかげさまで天気もずっといいですし・・・」
「それは何より!僕たちはフロリダからだよ、ここに来る前にマウイ島にいたけれど、一週間、ほとんど雨でいやになっちゃった。今日は月がとってもきれいだね、こんな夜が続くといいな。」
「イブの日は満月ですよね」
「よし、あと一息。ゆっくりきつく絞めて。忍耐強くね」
「よーし、これで大丈夫だろう!やったね!」
ハグ。
「アキコ、よかったね!」
「本当にすみません、お夕飯時なのに、お邪魔して・・・」
「問題ないよ!」
「You know, Everyone is good people on this planet !」
「よい旅を!」
「そちらも!」
「HAPPY HOLIDAYS!」